レバレッジ取引では、レバレッジ倍率が高ければ高いほど、少ない資金で大きな利益を狙うことができます。
今回は、ハイレバレッジ取引が可能な海外FXの中でもトップクラスとなる「5,000倍」のレバレッジについて、メリットやデメリットを解説します。
レバレッジ5,000倍とは
5,000倍のレバレッジ倍率は、取引可能な倍率としては最高倍率です(無制限レバレッジを除く。2022年4月現在)。
5,000倍レバレッジ取引ができるのは、GEMFOREX(ゲムフォレックス)のレバレッジ5000倍口座になります。
自己資金が1万円しかなくても、5千万円までポジションを持つことができます。
ただし、日本国内では法律によって25倍が上限となっているので、当然5,000倍の取引はできません。
また海外でも、ごく一部のFX会社でしか提供されていません。
レバレッジ5,000倍のメリット
5,000倍のレバレッジをかけると、レバレッジ取引のメリットを最大限に活かすことができます。
元手が数百円で済む
レバレッジが高ければ高いほど自己資金は少なくて済みますが、5,000倍ともなるとわずか数百円で1万通貨のポジションを持つことができます。
1ドル100円で1万通貨の取引をしたいと思った時、必要な自己資金を比較してみましょう。
レバレッジ倍率 | 必要証拠金 |
25倍 | 4万円 |
1,000倍 | 1,000円 |
5,000倍 | 200円 |
上記のように、元手が200円あれば1万通貨のポジションを持つことができます。
米ドル円(USDJPY)の場合、1万通貨は1万ドルなので、200円で100万円以上の取引ができることになります。
スキャルピングやデイトレードでも大きな利益を狙える
通常、スキャルピングやデイトレードなど超短期の取引では、何度も取引をして細かく利益を積み上げていくことになります。
しかし5,000倍のレバレッジをかければ取引数量を大きくすることができるので、一度の売買でも数十万円の利益を出すことが可能です。
例として、自己資金1万円で運用した場合、値動きによってどのくらいの利益が出るのか比較してみましょう。
なお今回の計算では1ドル100円で取引可能額を計算しています。
レバレッジ倍率 | 取引可能額 | 0.1円 | 1円 |
25倍 | 25万円 | 250円 | 2,500円 |
1,000倍 | 1,000万円 | 1万円 | 10万円 |
5,000倍 | 5,000万円 | 5万円 | 50万円 |
このように、国内最高倍率の25倍と比較しても圧倒的に利益幅が大きいことがわかります。
レバレッジ5,000倍のデメリット
ハイレバレッジ特有のデメリットがあります。
損失がすぐに膨らむ
利益が大きくなりやすいということは、反対に含み損失も大きくなりやすいということです。
海外FXではゼロカットシステムがあるので借金を負うことはありませんが、相場によっては元手が数秒でなくなることも覚悟しておきましょう。
なおロスカットを防ぐ方法について、この記事の後半で解説しています。
運用額やボーナスの制限がある
5,000倍自体のデメリットというよりは、サービス会社側によるデメリットです。
レバレッジ5,000倍の運用は、上述の通り損失が一瞬で膨らみやすく、証拠金がマイナスにもなりやすい取引です。
マイナスになった場合、ゼロカットシステムで利用者の損失を補填するのは会社側なので、会社側の負担が非常に大きくなります。
そのため、累計利益額に上限が設けられていたり、口座開設などのボーナス対象外になっていたりするなど、通常の口座にくらべて不利な条件が設けられていることが多いです。
レバレッジ5,000倍の危険性
5,000倍の高レバレッジをかけた取引は、非常にリスクの高い取引でもあります。対策をとることで危険を回避しましょう。
実効レバレッジを抑えないと即ロスカットされる
大きな利益を狙おうとして取引可能額ギリギリでポジションを持つと、すぐにロスカットされることになります。
1ドル100円で1万通貨の買いポジションを持ったケースで、自己資金によってどのくらいの値動きが許容できるのかを比較してみました。
ロスカットは証拠金維持率20%を想定しています。
自己資金 | ロスカットされるレート(円) | 許容値動き | 実効レバレッジ |
200円 | 99.984 | 1.6 pips | ×5,000 |
1000円 | 99.904 | 9.6 pips | ×1,000 |
10,000円 | 99.004 | 99.6 pips | ×100 |
5,0000円 | 95.004 | 499.6 pips | ×20 |
100,000円 | 90.004 | 999.6 pips | ×10 |
10,000通貨の取引に必要な証拠金は200円ですが、200円しか預け入れていないとわずか0.016円(1.6pips)の値動きでロスカットが執行されます。
このようなロスカットを防ぐために重要なのは、実効レバレッジと呼ばれる基準です。
実効レバレッジは、以下の式で計算されます。
実効レバレッジ = (レート × 通貨数)÷ 自己資金
実効レバレッジを3倍程度にしておくと、ロスカットの危険はほとんどないと言われています。
上記の表でみると、同じ1万通貨のポジションを持つ場合でも、預け入れ証拠金が増えるほど実効レバレッジは低くなっていきます。
例えば1万円の自己資金があった場合、有効レバレッジは10倍、許容される値動きは9.996円となり、1ドル90円近くまで下落しないとロスカットになりません。
10万円の元手があれば最大で5億円の取引ができますが、欲を出さずにポジションの数量を抑えることが、ハイレバレッジの危険を避けるために重要なのです。
仕事が手につかなくなる
ハイレバレッジで大きな金額を取引していると、値動きが気になって日常生活に支障をきたすという人は少なくありません。
これは投資を行う本人の資質の問題でもありますが、場合によっては数千万円のポジションを持つことになるので、ある程度は仕方がないことといえます。
レバレッジ倍率を徐々に上げていって、慣れてから5,000倍の取引に挑戦するか、あるいは取引ができない時間(夜間や就業、修学時間など)にポジションを持ちこさないようにするなど、自分に合った対策をとっておきましょう。
もちろん、前述の実効レバレッジを調整することでも不安を軽減することが可能です。
レバレッジ5,000倍のFX会社
レバレッジ5,000倍で取引できるFX会社は、海外FXでもほとんどありません。
GemForex
GemForexのレバレッジ5,000倍口座の申し込み受け付けを再開しています。
入金額や累計利益額の上限が設けられているので、利用する場合は予めルールを確認しておきましょう。
まとめ
レバレッジ5,000倍のメリットとデメリットについて解説しました。
5,000倍は海外FXの中でも最高の倍率です。元手が少なくて済むという非常に大きなメリットがありますが、その分リスクも高い取引です。
つい大きなポジションを持ちたくなっても、一歩踏みとどまって、冷静に資金管理ができるようにしましょう。