FXのスプレッドが広がる時間帯とは?なぜ朝に広がる?

今回はFXトレードの際に必ず知っていなければならない、スプレッドについてのお話です。

スプレッドは、広い狭いという表現をするのですが、実際のトレードの際も利益の上げやすさや、損失への繋がりにくさにも関係してきますので、しっかりと理解しておくことが大切です。

スプレッドとは

FXの口座を開設する際に、1度は「業界最少スプレッド!」などのキャッチコピーを目にしたことはあるのではないでしょうか。

恐らく開設をする際には、勉強をされている方以外は、それほど関心がなかったのではと思います。

実際、数銭の違いのため少額で始められる方ほど関心が低くなるのは当然のことです。

ただ、トレード歴が長くなると、スプレッドの幅によってトレードの際の口座を変えたりということもあります。

それほど、トレードの通貨単位が大きくなるにつれて、スプレッドの幅というのは直接トレードに影響してくるということです。

スプレッドとは、通貨ペアの売買の価格差のことです。

実質取引の際に手数料が発生しないFXトレードにおいて、このスプレッドがトレードコストとされています。

例えば、ドル円ペアの買値が100.000円、売値が99.997円だとすると、スプレッドは0.3銭ということになります。

この0.3銭というのが、1通貨のトレードをする際に発生する手数料のようなイメージですね。

「たった0.3銭でしょ?」という声が聞こえてきそうですが、この0.3銭というのは1通貨単位の取引コストになります。

基本的に、FXでは1,000通貨または10,000通貨単位での取引となりますので、1,000通貨のトレードだと、1トレードでスプレッドは3円、10,000通貨のトレードだと、1トレードでスプレッドは30円になります。

つまり、スプレッドが0.5銭だと、10,000通貨のトレードで1回あたり50円も取引コストがかかることになります。

1回50円の取引コストだったとしたら、10回トレードをすれば、取引コストだけでワンコインのランチが食べられますよね?

つまり、1回のトレードであればそこまで影響はないのですが、回数が多くなるにつれて取引コストは大きくなっていきます。

ということは、このスプレッドの影響を1番受けるのは、1日に何度も細かいトレードをする「スキャルピングトレーダー」になり、その次に「デイトレーダー」、「スイングトレーダー」と取引量が少なくなるにつれて、スプレッドの影響は少なくなっていきます。

ここまでで、スプレッドがどういうもので、トレーダーにとってどんな影響があるのかはなんとなく分かってもらえたと思います。

ただ、このスプレッドの厄介なところが、状況に応じて変動するという点です。

スプレッドはなぜ変動するのか

スプレッドが変動するとはどういうこと?となっている方もいるとは思いますが、スプレッドの幅が変動する理由は主に2つあります。

そして、前提としてスプレッドはFX業者ごとに動かしているということは覚えておいてください。

まず一つ目が基本的な要因になりますが、スプレッドは市場の流動性が低くなると広がります。

反対に、市場の流動性が高いとスプレッドは狭くなります。

ではなぜ、市場の流動性が低いとスプレッドが広くなるのか。

それは、取引量が減る=市場への参加者が少なくなり、参加者一人あたりの市場への影響が大きくなるからです。

市場参加者が減ると、一つの大口の注文でレートが急変動する可能性が高くなりますし、それを狙ってトレードを行うトレーダーもいます。

それに伴って、FX業者がスプレッドを広げています。

簡単に言えば、「参加人数少ないんだから、手数料ちょっと多めに払ってよ」ということです。

そして、もう一つの要因は、経済指標の発表です。

FXトレードをしていると、必ず経済指標の影響を受けるときがあります。

有名なのはアメリカの雇用統計ですね。

重要な経済指標の発表前後は取引量が著しく落ちるため、流通量が少ない=スプレッドの拡大に繋がります。

ちなみに、スプレッドが広くなりやすい時間帯と曜日もご紹介します。

スプレッドが変動する時間帯とは

先程、取引量が少なくなるとスプレッドは広くなるとお伝えしましたが、特に流通量が少なくなる日本時間で平日の朝の6時〜8時の間になります。

なぜこの2時間の間は取引量が減るのかというと、大きな為替市場が閉まっているからなんです。

大きな為替市場とは、東京・ロンドン・ニューヨークの3つを指します。

それぞれの市場が開いている時間が、
東京8:00~15:00・ロンドン15:00~21:00・ニューヨーク21:00~6:00となります。

ニューヨーク市場の終わりから東京市場の開きまでの時間が、大きな市場が閉まっていて市場参加者が減る時間帯となり、それに伴ってスプレッドも広がることになります。

そして、平日の朝でも特にスプレッドが開きやすいのが、月曜日の朝です。

なぜ月曜日の朝が開きやすいのかというと、土日は市場が閉まっており為替トレード自体ができないのですが、その土日の間に世界に影響を与える出来事があったり、経済指標が発表されたりという原因で、月曜日の朝に急な価格変動が起こることが多々あるからです。

提供されているスプレッドの種類

最後に、FX業者の提供しているスプレッドの種類についても説明します。

現在トレーダーに提供されているスプレッドは2種類ありますが、固定スプレッドと変動スプレッドになります。

固定スプレッドのメリットは、通常の為替市場であればスプレッドの変動がしないため、安定した取引コストでトレードを行うことができ、収支予測も立てやすいというところです。

ただ、固定スプレッドを謳っているFX業者でも、経済指標の発表など急な価格変動があるとスプレッドが広がりますので、注意が必要です。

変動スプレッドのメリットは、流動性の高い市場の際に、固定スプレッドよりも低い取引コストでトレードをおこなえるという点でしょう。

ただ、先程もお話ししたように、デメリットは流動性が低い市場のときは取引コストが高くなることです。

まとめ

今回はスプレッドについてお話をしましたが、トレードに与える影響についてなんとなくでもご理解いただけでしょうか?

とりあえずスプレッドは狭いにこしたことはありません。

ただ、固定スプレッドや変動スプレッドなどの種類によってのメリットデメリット、曜日や時間帯によってもスプレッドが広がることも覚えておき、トレードをおこなうさいはチェックするようにしましょう。

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